初病院

病院に行く。尿検査をして、内診。
それにしても病院の人たちのルーチンな説明口調はうたうようで、まったく頭に入らず、私はどの人にも聞き直すはめになる。


担当医は、何かにイラだっているかのような女の先生。
安野モヨコに似てる。口角をあげてくれ。


子宮検診の時と同じ、あの不愉快な診察を終え、
案の定、「週数が早いからだと思いますが、胎のうがまだ見えないので来週また来てください」
とのこと。
「子宮外妊娠の線もなくはないので、我慢できないほどおなかが痛くなったり、出血したらすぐに電話を」と怖いこともちゃんと言われる。


またこの嫌な診察を…という気持ちと、先生の「何と戦っているんですか」と言いたくなる態度と、
9800円(総合だから初診料3000円込)という値段に軽くへこみながら帰宅。


ふんわりした空気だった妊娠外来に早く入りたい…。


具合は俄然良い。おなかが痛む時間もゲップも減ったし、食べても喉がちょっとつかえた感じがするくらい。ぜんぜん気持ち悪くない!
眠くはなるけど妊娠前も眠くなってたから、それに比べたらへんな眠気じゃない分まし。なんていうか、健康的にぐーって寝ちゃう。ひっぱられて泥の中にいる、みたいな事はない。
体が子宮からの指令に慣れたのかな?


あとは、物事をあまり深く考えられなくなった。本は読めるけど。
悲観的な事が一切考えられない。考えなくていいんだけど。
夫の勤務形態と育児休暇取れるのかが少し心配だけど、それも「不安」みたいなことではない。


今日はパンの復習会で、次回の予定をみんなでたてようとしたのだけれけど、
「来月は来月に入らないとちょっとわからない」と言った。
私が一番嫌う返答をしてしまった。
でも、どのくらいつわりがひどくなるかが想像つかないから。
結婚パーティーはふたつとも出席できない連絡をした。
それで、きっとこれからは、こういう風に、予定がたてられない状態が、何年も続くのだろうなと思った。それが、やっぱり少しも悲観的に響かなかった。
吉本ばなながエッセイで、「私は予定は自分で決めていくものだと思っていた。傲慢だった。子供が生まれたらそれが出来なくなるから不安だった。でも、もっと、臨機応変に、波乗りのように暮らしていけるのだと知った」というような事を前に読んだのを思い出す。
私の暮らしを勇気づけてくれるのは、いつも書籍から得たもの。


妹を含めてよく、人から「女の子しか生まれて来ないと思う」と言われるけれど
夫だけは、「男の子が生まれる気しかしない」と言う。
今日も言っていた。
「だって最近肉ばかり食べているし、甘いもの食べたくなくなってるし」とも言っていた。


性別には今あまり興味がない。あんなに女の子はイヤだと思っていたのに、やっぱりそういうものなんだな。
無事に心音まで辿りつくか、無事に生まれてくるか、生まれてきて丈夫か、そればかり願ってしまうものなんだな。普通!私、ふつう!